布団の中でじっとしている時期を過ぎ、ふと「外の世界とつながりたい」「何かを学びたい」と思える瞬間がやってくることがあります。
それは、心が少しずつ元気を取り戻している素敵なサインです。
資格の勉強と聞くと、「合格しなければ」「仕事に役立てなければ」と身構えてしまうかもしれません。
でも、休職中の今だからこそ、点数や評価のためではない「知る喜び」を大切にしてみませんか。
新しい知識が自分の中に積み重なる感覚は、失いかけていた自信をそっと補ってくれます。
今回は、頑張りすぎない「大人の学び」の楽しみ方をお伝えします。
「役に立つか」を、一度ゴミ箱に捨てる
大人になってからの勉強は、どうしても「就職に有利か」「年収が上がるか」という物差しで測ってしまいがちです。
でも、休職中の今、その物差しは心に刺さるトゲになってしまいます。
まずは、何の役にも立たないけれど「なんとなく気になる」ものを探してみませんか。
- 道端に咲いている花の名前
- 毎日飲むコーヒーの豆の産地
- 夜空に浮かぶ星の物語
「へぇ、そうなんだ」と思えた瞬間、あなたの心には小さな灯がともります。
その「小さな好奇心」こそが、止まっていた時間を動かす一番のエネルギーになります。
「知りたい」を自由に選べるのは、大人の特権
学生のころは、嫌いな数学や歴史も無理やり詰め込まなくてはいけませんでした。
点数で誰かと比べられ、順位をつけられる。
そんな「義務の学び」に、疲れ果ててしまった人も多いはずです。
でも、大人の学びはもっと自由で、わがままでいい。
「世界史は苦手だけど、中世のドレスの歴史だけ知りたい」
「仕事の資格じゃないけれど、心理学の仕組みがちょっと気になる」
「犬は飼ってないけど、愛犬飼育スペシャリストが面白そう」
そんな風に、好きなところだけをつまみ食いしたって、誰にも怒られません。
誰かの決めたカリキュラムに従う必要はなく、自分が「心地よい」と感じる場所まで深掘りすればいいのです。
「これが知りたかったんだ」と自分で選んだ知識は、誰かに与えられた言葉よりも、ずっと深く心に染み渡ります。
「気になる種」を見つける、3つのゆるい方法
「何に興味があるか分からない」というときは、心がまだお休みモードなのかもしれません。
そんなときは、頑張って探そうとせず、ぼんやりと日常を眺めることから始めてみましょう。
本屋さんの「予定にない棚」を歩く
目的の本を買うのではなく、あえて自分とは無関係そうな棚を歩いてみます。
料理、宇宙、手芸、写真。
なぜか目が止まった背表紙があれば、それが今のあなたの心が求めている色です。
スマホの「保存済み」や「検索履歴」を見返す
疲れているときでも、無意識にタップした写真や、つい調べてしまった動画はありませんか。
動物の生態、綺麗な景色、美味しいパンの焼き方。
あなたの指先は、すでに「好き」を知っているはず。
子どものころ、夢中だったものを思い出す
文房具を集めるのが好きだった、石を拾うのが楽しかった。
大人になって忘れてしまった「純粋なワクワク」の中に、今のあなたを救う学びが隠れていることがよくあります。
見つかったのは「資格の名前」じゃなくて大丈夫。
その「点」を繋いでいった先に、いつか自分にぴったりの学びが待っています。
まずは、道具や景色から入ってみる
見つかったからといって、すぐに「よし、やるぞ」と机に向かう必要はありません。
最初は、その世界をちょっと覗き見するだけで十分です。
例えば、綺麗な表紙のテキストを一冊だけ買って、枕元に置いておく。
あるいは、その道を究めている人のYouTubeを、寝転びながら眺めてみる。
本格的にペンを握るのは、ずっと後でいいのです。
形から入ることは、自分の周りの空気を少しずつ変えていく作業に似ています。
お気に入りのノートを一冊用意したり、書きやすいペンを一本選んだり。
そんな小さな「自分のためだけの準備」が、止まっていた日常に新しい風を送り込んでくれます。
勉強を「作業」にしないで、自分を慈しむ「儀式」のように捉えてみると、少しだけ心が軽くなるはず。
さいごに
せっかくやる気が出たのに、次の日にはまた体が動かなくなる。
休職中は、そんな一進一退の繰り返しです。
でも、一度でも「へぇ、おもしろい」と感じた心は、確実にあなたの味方になってくれます。
今日はテキストを開けなかったとしても、昨日知った新しい言葉は、あなたの中にちゃんと残っています。
資格という「形」にならなくても、何かに興味を持てた自分を、まずは目一杯褒めてあげてほしいなと思います。
学ぶことは、誰かに評価されるためではなく、あなたがあなたとして、心地よく生きていくための「杖」のようなものです。
気が向いたときに、好きな場所から、好きなだけ。
そんな、あなただけの「心の自由時間」を、のんびり楽しんでいけますように。

